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10月 20 2007
秋の試飲会の催事が続々と…… プリント
2007/10/20 土曜日 00:00:00 JST


日本吟醸酒協会・札幌の場合
 9 月の声を聞くと、各地で酒の試飲会が賑やかに催される。日本吟醸酒協会では9月8日に札幌で業者700人を集めて開かれた。会員蔵63社のうち参加は39 社。このような地方の試飲会に欠席するとその分だけ参加蔵元の負担がかさむので、不参加の蔵元は5万円を支払うことになっている。なお、同会の東京での秋のイベントは、10月24日(水)、飯田橋のホテルメトロポリタンエドモント2F。
なお、29日(月)には同ホテルでSSIの名誉きき酒師酒匠の認定式やきき酒師世界選手権が華やかに開かれるのはご存知の通りである。

 9月9日、丸十酒店の会は業者というより、一般消費者を主たる対象に、昨年に続き前売券2千円で1700枚をさばいて赤レンガ倉庫で開かれた。参加は浦霞、まんさくの花、菊水、若鶴・苗加屋、李白など有力蔵元の42蔵元で、地元の神奈川県は相模灘1社だった。
丸十酒店の試飲会

 9 月11日、老舗問屋・横倉本店の会は丸十商店とは対照的に業者に絞り、600人を迎えて開かれた。ここでは地元・栃木県の酒が天鷹、旭興、池錦、鳳鸞、松の井、十一正宗、忠愛、仙禽、清開、松の寿、惣誉、澤姫、四季桜、杉並木、開華、愛の澤、桜川、若盛と18銘柄が揃い、他県からは16銘柄、その他に焼酎は鹿児島など九州から26銘柄、さらにビールなどと賑わった。

 9月15日午後1時半から3時間、有楽町の東京国際フォーラムで「静岡県地酒まつりin TOKYO」が参加18蔵元で開かれた。
これまでは如水会館だったが、第10 回となる今回は有楽町に場所を移し、前回までの2倍を超える1,200名(前売券3,000円)の一般愛飲家が集まった。これまでの会場ではとかく「幻の酒」的な銘柄に行列ができたものだが、今回は全体のブースに満遍なく客が散っていた。それというのは、参加蔵元それぞれの酒の水準がかなり上がっていることを客が知っていたからである。会場費が200万円を超え、帝国ホテルからの前菜などで合計700万円かかった。県や組合からの補助金が出て、蔵元は酒と交通費などの他には一社5万円程度の負担。従来よりも経費はかかったが、「静岡の旨酒、ここにあり」の気概にあふれていたのがいい。



「静岡県地酒まつりin TOKYO」に参加した18銘柄

 9月19日は有楽町駅前の東京交通会館12階にて「太田・酒EXPO 2007秋」が、こちらは業者を対象に絞って開かれた。
内容は下記の通りだが、中でも「湯煎燗酒」について、流通関係者の間の代表世話人として縁の下の力持ちを務めておいでの太田商店社長・太田雄一郎氏は「地味な業者の努力が一歩一歩、日本酒の消費拡張になってくれることを願っています」と語っていた。
この日は料理と酒のピタピタ理論でお馴染みの藤原正雄氏の講演が三回行なわれた他、例年の限定商品が満載の秋の市や、これも日本酒の需要開発のために太田商店が率先した180mlの小瓶、LOHASなお酒、さらに長期熟成酒では豆知識の冊子を同時に配るなど、至れり尽せりだった。なにしろ酒の水準の高まりはここでも申し分なく、列席者の関心を大いに集めていた。

太田雄一郎社長

 この日は「日本名門酒会全国大会」が京王プラザで開かれた。内容は別記の通りで、1年を52週間という視点で捉えた生活提案が9年目を迎えたことの意義について、飯田永介同会本部長の挨拶もあった。
名門酒会では毎年、立春の朝に搾った酒を一斉に売り出す催しを行なっている。これが始まった平成10 年には3蔵元だったのが今年は36蔵元に増えた。この日は酒蔵へ一般の酒販店なども加わって瓶詰めの手伝いなども行なう。私は数年前に四国へ講演に出かけた際、愛媛県の梅錦の酒蔵での立春朝搾りに立ち会ったことがあるが、蔵元と酒販店が一緒になって立ち働く雰囲気はすがすがしく、ひと仕事終えての食堂での朝食はことのほか旨く印象に残っている。そんな各蔵元の朝搾りの様子を冊子にまとめたものも配布されていた。

飯田永介・岡永社長

 「地震、雷、火事、親父」は昔の話と思っていたが、その雷が自分のそばに落ちれば他人事ではない。
神奈川県・海老名にあるいづみ橋の蔵元では、そばの亀の尾の田んぼに落雷して畳2畳ほどの稲が焼かれた。蔵元は留守だったという。
また、醸造試験所の所長だった大塚謙一氏はご自宅のテレビアンテナに落雷した。80年余りの人生で初めての経験だそうだ。そのために家中の電気製品はすべて壊れた。落雷の威力は凄まじく、その時に機器のそばに居たら感電死していたかも知れない。クワバラ、クワバラ、である。
不幸中の幸いというか、火災保険が適用されて、壊れた電気製品はすべて新しく配置されることになった由。滅多にない事故だけに、宝くじを買えば当たるかも、とは後の笑い話。

◆◆◆ 酒のスナップ東西南北 ◆◆◆
 このコラムの今年4 月分に掲載したそのまんま東こと東国原英夫氏のこと。写真がその時の出演テレビの一場面だが、なにしろ深夜から早朝まで飲みながらの放送である。酒質の説明からブレンドの妙などを話しては飲む。かなりの量を飲んだが、東国原氏は少しも酔うことなく、私への質問を続けた。今は宮崎県知事だから焼酎王国の中だが、日本酒は嫌いではない。こういう「旬」の人こそ、なんとか日本酒党に引き入れたい。
中央が筆者、右が東国原氏

 写真にあるのは汾酒で有名な中国・太原にあった酒の文字。これは噴水の底の模様なのだが、水は抜いてあった。こういうのに出会うと酒好きならホッとする。中国、韓国、台湾などへ行くと随所に見かけるし、その際、私のデザインした日本酒党の酒文字ネクタイを欲しがるので土産に持参したこともあった。わが国ではこのネクタイを締めた人を会合でよく見かけるようになった。今年10月2日の「日本酒で乾杯」の東京会館でのパーティーには、昨年よりも多くの人たちが日本酒党ネクタイを締めて出てくれる気配がある。
なお、今年の拙著『日本酒党の視点』(技報堂出版)表紙にもこの酒文字を使っている。

汾酒の工場の酒文字

 上の写真は、パンを面白く焼いたものを入口の装飾として使っている。イタリアの離島であるシシリアの首都・パレルモのレストランである。いたって気さくで陽気な店主が、客の機嫌とりにシンバルを叩いて歌ってくれる。気どりがない店だから、こちらも黒鯛に似た魚を塩焼きでオーダーして、持参の醤油をかけて、これも持参の日本酒でひと息ついた。店頭の装飾から気軽な店だと察して狙いをつけたのが当たったわけである。
もう一つはデンマークのコペンハーゲンにあるカールスバーグの来客用PRビデオの試写室だ。カールスバーグは国内向けにツボルグという銘柄も出している。そのツボルグのレッドの印が見えるが、この椅子は柔軟性があるから王冠部分も柔らかくできている(上部の白いのは壊れてはげ落ちているだけ)から痛くはない。
椅子に瓶のキャップの部分を使ったアイデアが面白いではないか。日本でもこのように銘柄入り王冠部分をデザインした椅子でも考えてはどうだろう。

玄関口に飾られたパン


ビールの王冠部分が椅子

 仕込水を見学客用に自由に飲ませてくれるところは多い。中には連日、大きな容器を持参して汲みに来る人もよく見かける。写真にあるのは金沢市の福光屋の邸内にある仕込水である。水をただ流しっぱなしにするのではなく、このように設置されていれば、汲む方も有り難味が増すというものではないか。

仕込水を丁寧に祀ってある

 ひと口に4タイプの酒といっても、それを写真のように製品別にきっちりと配分すれば消費者に分かりやすくていい。図で示す例は多いが、現物で見せた方がはるかに迫力がある。これは香川県・金陵の八幡浜工場にある見学者の集会場に並んだものである。「一目瞭然」とはこのことで0はないか。

4タイプを分類した金陵

撮影協力・鈴木潤
 
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