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8月 20 2007
日本酒で乾杯100人委員会の余話 プリント
2007/08/20 月曜日 00:00:00 JST

 前回に「日本酒で乾杯100人委員会」のことに触れたが、ここで少々補足しておく。
同委員会代表の石毛直道氏の話によると、ニューヨークに800軒ほどある日本食レストランの繁盛ぶりだが、大型店では300〜400席もあり、客の80%以上はアメリカ人など日本人以外とのこと。そんな店の日本酒は50〜60種あるが、それを飲まず焼酎を飲むのは日本人の駐在員くらいとのこと。そして、酒と和食のセット開発をもっと進めれば市場は伸びる、という話だった。

100人委員会の石毛会長ほか幹事

 JBA全国地ビール醸造者協議会の主催による地ビールまつり2007が、6月2日、三田に1,200人を集めて開かれた。ユニークさが持味のビールだけに、唐辛子風味のピリッとしたビールや八丁味噌、メロン風味など珍種も多かった。前売3,000円で当日3,500円。小さい_酒グラスで試しながら時折、口なおしにパンでもつまんでいればいいかと考えていたが、会場ではJBA特製のビールグラス200ml7枚券とおつまみ1皿付きで、追加のビールやおつまみ(枝豆300円、焼きソバ400円)は別途販売、追加のビールは3枚(3杯分)で1,000円。つまり「試す」のではなく、「飲む」会なのだ。当然といえば当然か。


JBAの2007年のパーティー

 例年通り、特に異論もなくシャンシャンで終始したが、千葉県酒造組合会長の飯沼喜市郎氏の「蔵元はもっと観光客誘致も考慮すべき」の発言は注目された。酒蔵開放のイベントも今や定着し、酒蔵によっては年間を通じて客を受け入れているところもあるが、それをそれぞれの地域と関連付けて、積極的に展開してはどうか、という提案である。
その発言者である飯沼氏は、既に30年ほど前から自社の酒蔵のそばに南部まがり家(写真右下)を移築して、内部を見学者に開放している。そんな実績からの提案でもあろう。この蔵元は成田空港から車で30分とかからない地の利だけに、日本情緒に触れようと立ち寄る外国人も多いようだ。
宮下理事からは租税特別措置法第87条適用期限延長についての提案。国酒である誇りを失わないためにもこの延長はいうまでもない。この延長が認められないようでは民俗酒の誇りもないのではないか。
懇親会では、辰馬会長の挨拶の次に乾杯の音頭をとったのは滋賀県の蔵元・藤井静子氏の孫に当たる有村治子参議院議員。日本酒を愛する女性議員の会事務局長で日本酒で乾杯100人委員の一人でもある。今回の選挙では自民党の比例代表でもあった。

乾杯は有村治子参議院議員


 私は3時のオープン5分前に行ったが、約40分の入場待ち行列の後ろに並ぶことができた。ここでは広島での公開とは勝手が違って、業者はともかく一般参加者の中にはかなり戸惑っている人が多かった。出来ることなら2日に分けて業者と一般の人たちとを別々にやるとか、1日だけなら早い時間に業者、遅い時間に一般客をと分けるとかはできまいか。
それと別のフロアで行なわれていた各県酒造組合キャンペーン。ここでは試飲ではなく、飲むことを勧められるが、つまみはなくて空酒である。料理を出すかどうかは開催直前まで検討したらしいが、この催事を続けるなら、せめて簡単なつまみくらいは別途有料で出してもいいのではないか。
いずれにせよ、この公開きき酒会は盛会で、日本酒の評価を一段と高めたと思われるだけに、細部での手直しを期待したい。




2007年の日本酒フェア会場

 6月21日にKKRホテル東京で長期熟成酒総会、第26回勉強会が開かれた。だるま正宗・白木滋里氏のプレゼント用のアイデアや、東力士・島崎健一氏の洞窟貯蔵からの展開などの体験談など、内容の濃いもので興味深かった。他に新規にオープンした伊勢丹酒売場の担当者や、勉強グループ代表のカネダイ酒販店を加えた4人によるパネルディスカッションも盛り上がった。近頃ではニューヨークなど海外での評価も高まっているので心強い。


長期熟成酒第26回勉強会

 鑑評会の一般公開のような会は別にして、酒をただ並べて試飲するだけの催事では、参考になる点は少ない。陳列などにも工夫があって、「なるほど」と参考になる面がなければ意味はない。そこで、過日の「試飲体感型飲食総合イベント・地酒祭り夏の陣」について、見落としはないか、気づかなかった点はなかった、振り返ってみよう。
1.ロビーにあった体験コーナーには、劣化した日本酒が様々あった。日光臭とはどんなものか、生ヒネとはどんな現象かをはじめとして、このコーナーだけでもじっくり試せば10分や20分かかるのではないか。
2.和カクテルではオリジナルレシピも混じっていて、新発見もあったと思う。
3.夏だからこその生酒と燗酒。演出によって変わる妙味が理解できたろう。
4.「わさび酒」もまた目からウロコだったのではないか。
5.地酒の蔵が持ち寄った酒と肴との相性。
6.FBOによるトレーニング教室。
7.梅酒110種類もの試飲と知識。
8.「冷や汁」をどのように感じたか。
以上の他にもまだまだあったが、このイベントは奥が深いだけに、人によって感じ方も様々だったのではないか。大方の試飲の会は2時間ほどだが、この会は4時間とたっぷり時間がとられていた。これだけの内容で前売3,000円は安いと思う。出品への協賛メーカーを見ながら反芻されてはいかがか。

地酒祭り夏の陣は4時間で開催

 7月3日、赤坂のグランドパレスホテルにマスコミ関係者300人が集まった。アサヒビール・荻田悟社長の挨拶の後、池田弘一会長の音頭でスタートした。拙著『日本酒党の視点』(技報堂出版)で対談している岩上伸氏は、当時は執行役員生産本部長だったが、1年経った今は常務取締役に昇進していた。製造の中枢ブレーンだけに話の中身が濃い。
たまたま北京や青島で生産したビールのサンプルがあったので試させて頂く。北京産のアルコールが3.5%というのは、低アルコールにして何杯でも飲めるようにするためだったという事情や、青島産は台湾向けの輸出なので相応にアルコールを上げているなど、味だけでなく参考になる話が多かった。
ところで、荻田社長は「アサヒグループCSRレポート2007」の冊子でビジョンを語っているが、池田弘一会長の後を継いで気宇壮大、長老に失礼ながら、なかなかの快男子でもある。その荻田社長は先頃、私が訪ねた福寿の社長の1年後輩ということで、そんな立ち話にも花が咲いた。かつてはすべてのビール会社がマスコミ向けのパーティーを開いていたが、今ではアサヒビールだけの催事となった。この会には毎年顔を出しているが、ビール会社の元気のバロメーターなのがよくわかる。






萩田社長は意気軒昂

 7月13日に和醸和楽の会が記者発表会を開いた。私も顔を出すつもりだったが、先約との時間調整がつかず行けなかった。これは若い蔵元と流通側とで組織された会で、会長・田酒(青森)、副会長・黒龍(福井)、同・いまでや(千葉)、事務局長・泉屋(福島)、同・かがた屋(東京)、会計・武隈(神奈川)、同・天狗舞(石川)、役員・十四代(山形)など10名。全会員は43名。内訳は蔵元20、酒販店23で構成されている。大半は30代〜40代で、これも新しい時代の流れの一つとして動きが注目される。
※        ※        ※
上記に関連するわけではないが、「酒販店経営」(流通情報企画)から「若い世代で、ごく少人数のユニークな造り」を依頼されて、秋号に書いた。他に広島県下15蔵元の探訪記や酒関連エッセイなど、いずれ本に収載する原稿を発表する。
撮影協力・鈴木潤

広島のスナップ
広島へ移転して醸造研究所となった当時の所長室の棚。ここには歴代の所長が残した品が並んでいる。今はどれほど増えたか。 千福のお土産品の売場にはこんな気の利いたTシャツも。

さすがに「美酒鍋」の本家だけにメニューも行き届いている賀茂鶴直営の佛蘭西屋。 白牡丹のMINAMI式の南氏も西条酒学校のOB。

藍染めは賀茂泉の蔵元夫人の趣味で展示も。 安芸津の三浦仙三郎翁の生家(向こうの二階建て)と銅像。

私は日本酒センターの当時に「広島の酒」のハッピを着て売場での声をきいたこともあった。(中央)

近頃では消費者参加型が増え、その典型が田植えと稲刈り。費用は平均して5,000円〜8,000円程度で、出来た酒付きという形式が多い。(左がいずみ橋、右が七賢)

 
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